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校庭から浮かび上がった虹色の気球は
故郷をぐるり一周して
そのまま 空のものになる
大きく背伸びしたら
雲が切れる

渡り廊下からジャージで見てた生徒は
未来から眺めるような気持ちで
懐かしさを予想する

一歩下がって
その分の景色を拾って

変わっていくと分かっていた
戻れないと分かっていた
でもきっと 何か知らないから
卒業の日まで
色のあるものの虜

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乾いたお腹を抱く 秋空の麓
ああ遠い 遠い 道を昇る
旅立ちの号令 この記念すべき普通の日に
精一杯のさようならを 誰か 聞いて
妖精を呼んでいるのか
それ自身が幻なのか
宝石だらけの街は
塗りつぶす筈の色は
涙で流せる程の疎かな夕焼け
見つけるにはあまりに曖昧な死体

崩れる筈の校舎

只、ここまで辿り着くように?
らら ら 美しい画
大陸の内側に刻まれた
無限である筈の彼女の色は
なんと不安げな一撃で
繫がれたことか
目覚めの合図は記憶の幕で
それを食べるまでは進めない
だから泣くのだと言う
泣かせてと言う
泣かせてと言う
 
けれども彼女の自由さは
そんなではないのだ
蒼褪めた洞に只一人
明日かあさって刻むものを
大胆に慎重に選び出す
らら ら そしてついにその日
空前絶後の失敗作がお目見得して
堪えきれずに笑い出すのさ
「落胆の溜息」とやらも忘れて
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