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銀の木ねじ
アンクレット
陽炎は揺れてた
枯れ草 なすがまま
靴ひもと交わる
僕にもうない ごめんね 愛など
濁った夕暮れ 君よ染まれ
小さな鏡に星二つ
瞬きをしたら
在る筈の瑠璃色を
湖を探した
僕にもうない ごめんね 愛など
暗い旅路 子供の意気地
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ひたすら喋り続けた
大きな声で笑った
誰かのパリパリの髪を撫でた
大きな声で笑った
天才と呼ぶ人もいた
馬鹿さを嗤う人もいた
優しいと言われた
クールとも言われた
誰かが私の前で涙を見せた
泣きながらかけた電話は、話し中だった
ある人が豚といった
ある人が「オマエ」と呼んだ
誰かのパリパリの髪を撫でた
さて、私は誰だろう
駅へ向かうまでの
小春日和の明るい坂道、駅へ辿り着くまでの
一人の私は誰だろう
平日の風が抜ける住宅街の中で
子供の声も聞こえない、静かな真っぴるまの道を下り――
そう、駅で偶然クラスメイトに出会うまでの――
一人で買った鞄を揺らして
母にもらったマフラーに包まれて
繋がりのないことばかり心に描いて
何も発さず
何もあらわさず
何も求めず
何も与えず
ただ
小春日和の坂道を
一人で下る
ただ
せかいいちこうふく
遠くの、空
かざす手にガスストーブの暖かさあなたの過去が底なしのしわ
小雀の鳴き声したかと見上げれば残った枯れ葉はこういうかたち
(ある雑草のための2首)
細いとも太いとも言えぬかたい茎支えているとも支えかねてとも
項垂れて目を合わさない命たち皮肉な礼かなんの懺悔か
小雀の鳴き声したかと見上げれば残った枯れ葉はこういうかたち
(ある雑草のための2首)
細いとも太いとも言えぬかたい茎支えているとも支えかねてとも
項垂れて目を合わさない命たち皮肉な礼かなんの懺悔か
公園に立ち竦んだあの日から
光を見るようになった
あっというまに時間が自分のものではなくなり
そうして夢の大部分を忘れた
広すぎる囲いの中で
何ひとつ孤独ではないという疑惑が
一陣の風になって
噴水のてっぺんから
ベンチの上へと
例えば旅をしているのは
英字新聞を読む若者の膝小僧
どこからともなく音楽が
聴こえてくるような
聴こえてこないような
でもやっぱり聴こえていないが…
お兄ちゃん達は学校なのと
クヌギの下ベビーカーに凭れ船を漕ぐ女
耳元の後れ毛がようやっと風に頷く
赤ちゃんだけがまぁるい眼で明るい世界を見ている
見ようと思った 光を
そしていま共有されている大存在を
昨日という夢を忘れようと思った
流れるのは、――時間?
いや 情景だ
光を見るようになった
あっというまに時間が自分のものではなくなり
そうして夢の大部分を忘れた
広すぎる囲いの中で
何ひとつ孤独ではないという疑惑が
一陣の風になって
噴水のてっぺんから
ベンチの上へと
例えば旅をしているのは
英字新聞を読む若者の膝小僧
どこからともなく音楽が
聴こえてくるような
聴こえてこないような
でもやっぱり聴こえていないが…
お兄ちゃん達は学校なのと
クヌギの下ベビーカーに凭れ船を漕ぐ女
耳元の後れ毛がようやっと風に頷く
赤ちゃんだけがまぁるい眼で明るい世界を見ている
見ようと思った 光を
そしていま共有されている大存在を
昨日という夢を忘れようと思った
流れるのは、――時間?
いや 情景だ
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