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ひたすら喋り続けた
大きな声で笑った
誰かのパリパリの髪を撫でた
大きな声で笑った
天才と呼ぶ人もいた
馬鹿さを嗤う人もいた
優しいと言われた
クールとも言われた
誰かが私の前で涙を見せた
泣きながらかけた電話は、話し中だった
ある人が豚といった
ある人が「オマエ」と呼んだ
誰かのパリパリの髪を撫でた
さて、私は誰だろう
駅へ向かうまでの
小春日和の明るい坂道、駅へ辿り着くまでの
一人の私は誰だろう
平日の風が抜ける住宅街の中で
子供の声も聞こえない、静かな真っぴるまの道を下り――
そう、駅で偶然クラスメイトに出会うまでの――
一人で買った鞄を揺らして
母にもらったマフラーに包まれて
繋がりのないことばかり心に描いて
何も発さず
何もあらわさず
何も求めず
何も与えず
ただ
小春日和の坂道を
一人で下る
ただ
せかいいちこうふく
遠くの、空
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